川越大正浪漫人 Romanbito

伊勢源 畑尾嗣郎浪漫人伊勢源 畑尾嗣郎

大正浪漫夢通りにある酒屋さんとしておなじみの伊勢源のご主人畑尾嗣郎さん。配達等で忙しいところをちょっと時間をいただいてインタビューしてきました。

伊勢源は明治元年創業。風格のある伊勢源の看板と古い醤油の看板がかかっています。店内には埼玉の地酒を中心とした清酒、日本全国のはかり味噌、その他アルコール商品、日本酒・ワイン・地ビ-ル・漬物などの小江戸川越のお土産が置いてあります。

「清酒は埼玉の地酒を中心に置いています。『神亀』の神亀酒造さん、『天覧山』の五十嵐酒造さん、『菊泉』の滝澤酒造さん、『晴雲』の晴雲酒造さん・・・。地元の美味しいお酒を楽しんでほしいと思います。」

ただ、清酒に関しては少し心配なことがあるようです。消費量がだんだん減ってきているのだそうです。

「清酒の消費量が下がって、焼酎が上がっています。特に乙類の伸びがすごい。体によいというテレビの影響もあって焼酎がブームになり、消費が伸びています。清酒も蔵によってはもちろん上がっているところもありますが。」

乙類焼酎も美味しいですが、日本酒には吟醸や大吟醸という美味しいお酒もありますよね、というと、

「吟醸や大吟醸は、もとは品評会用のお酒。米を磨くために手間がかかる。蔵も昔とは違い、努力をしていろいろなお酒を造っているんです。」

また、伊勢源で見逃せないのが全国のはかり味噌。店の真中に数種類の味噌が並んでいます。

「味噌の卸もしています。30年代、40年代には、深谷や本庄あたりまでいっていました。信州みそを1回に8トン分仕入れて、卸すようなこともありました。うちには早くから1トン半のトラックもあって。昔は砂利道、配達するのも大変だったんです。三輪のミゼットで配達しにいった時、橋から落ちたこともあるんですよ。昔の橋は欄干がないのがありましたから。1回転してタイヤから落ちたんです。怪我なかったのが不思議でした。」

びっくりするようなエピソードも飛び出し、隣にいた奥様も笑っていました。店の入り口付近には、川越へ観光に来られた方に向けてのお土産商品が陳列してあります。

「大正浪漫夢通りには、観光のお客様も来られますので、川越ゆかりの地酒、川越ワイン、小江戸地ビールなどを用意しています。地酒については、川越の鏡山酒造がなくなってしまったのがとても残念です。」

畑尾さんは、これまでお客様を常に大切にし、店の信用を意識してきました。その姿勢はこれからもきっと変わらないでしょう。

「うちは7割から8割が外売りですが、信用第一、悲喜をお客様と共にがモットーです。いろいろと困った時には助け合いです。できる範囲で。返したり、返してくれたり、商売だけではないですね。」

最後に、川越について尋ねるとこう話してくれました。

「店に入る前です、若い時に仕事で横浜にいたことがあるんです。横浜は海もあって・・・。でも、川越には海もないし、山もない。でも、本当に住みやすい街だと思いますね。口では言い表せない何かがあるんです。この店は6年前に改装したんです。戦後のものですが古いものを生かした店作りにしました。今は何でも新しく変えればいいといわれますが、やはり“古いものを大切にしていくこと”が大切だと思います。」

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